まとめ
アタリ氏の主張はこうだ。
「我々が欲のままに行動していては、国は自治を維持できない。
野菜や生活必需品、生活に不可欠なサービス(生活産業)を、海外の安い労働力を使わず、自国(ヨーロッパ)で自給自足する必要がある。
このような製品やサービスにかかる費用は、高くなるかもしれない。
そして、我々も、そのような必要不可欠でない分野への出費ができなくなるだろう。
また、本当に生活に必要不可欠でない分野(旅行、娯楽、ファッションなど)での労働者は減る。
このような変化を促すため、ヨーロッパは「ソブリン債」を発行すべきである。
これは、ヨーロッパが自分の足で立つ力を取り戻すための、投資である。
これなら、損をする国家はない。
それでいて、このソブリン債は、コロナで破綻した各国の経済を救う。
なぜなら、長期化するコロナ拡大の影響で、本当に生活に必要不可欠でない産業は、破綻する。
そこで発生した失業者や産業を救うため、EUは、そのような産業に従事していた労働者が、本当に必要な産業(生活産業)を担う手助けをするのだ。
ヨーロッパは、この産業のシフトへ投資する。
ただ単に、お金のない国の人々に、余力のある国がお金をプレゼントするのではない。
これなら、ドイツも投資を嫌がることはないだろう。」
これは、日本でも全く同じことが言えるのではないか。
このままの生活を維持して、本当に我々は幸せになれるのか。
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